外貨投資を始めるなら外貨MMF

投資で人気があるのは外貨預金

年齢を問わず女性に人気がある投資商品は「外貨預金」です。でも、実はお金のプロの間では外貨預金は不人気商品なのです。外貨投資をするなら「外貨建てMMF」がお勧めです。その理由をお話しする前に外貨投資についてザッと説明しましょう。

外貨投資のメリットは為替差益を狙えることと、円よりも高い金利を享受できることの2つです。ただし、リーマン・ショック以降、アメリカもヨーロッパも低金利政策をとっているため高金利を期待できる通貨は限られています。

為替差益とは為替の動きによる儲けのことです。例えば1ドル=100円のときに米ドルを買って、その後円安になり110円で売ったら1ドルにつき10円の「儲け(為替差益)」が発生します。1,000ドル分投資していたら10円×1,000で1万円の儲けとなります。「円高で外貨を買って円安で売る」という基本を覚えておきましょう。

反対に為替の動きによって損することもあります。1ドル=100円で買った1,000ドルが90円になったら1万円の損が発生します。これが為替リスクです。為替レー卜は1年に20%程度変動することもありますので、外貨投資は大きく儲けを期待できる半面、損をする確率も大きいことを知っておきましょう。

為替手数料は儲けの足を引っ張るもの!

さて、外貨建てMMFとは投資信託の一種で株式を組み入れず短期の債券を中心に安定的な運用をするもので、証券会社や一部の銀行などで買えます。「預金」よりも「MMF」の商品性が優れている点は主に3つあります。まず1つ目は外貨建てMMFの金利の方が高めなことです。これは見逃せません。

2つ目は為替手数料が安いことです。円を外貨に替える時、または外貨を円に戻す時に為替手数料が掛かります。一般的に米ドルMMFの場合、1ドルにつき往復(円から外貨、外貨から円)で1円ですが、外貨預金は2円と倍も掛かります。

例えば1ドル=100円の時、外貨預金の為替手数料の往復2円の負担は約2%(2円÷100円×100)です。1年モノの米ドル定期預金の金利は現在約0.05%前後ですから、満期時に為替レートが同水準なら金利をもらっても元本割れとなります(受け取る利息より払う為替手数料の方が多いこと)。為替手数料を知るって大事です。

為替手数料比較は表にまとめましたが、どの通貨もMMFの方が有利です。外貨投資に限らず手数料は投資の儲けの足を引っ張るものなので、できるだけ手数料の安いものを選ぶのが鉄則です。

3つ目は換金性が高いことです。外貨建てMMFは購入した翌日から換金できるため、急に為替が円安に動いたとき円に戻して為替差益を確定することができます。一方、外貨定期預金は原則1ヵ月、6ヵ月、1年などの満期日でないと円に戻すことはできません。

もうひとつMMFが有利な点があります。為替差益で儲けた時、外貨MMFは非課税ですが、外貨預金は雑所得の対象になり、確定申告をしなくてはならないケースもあります。

「どの通貨がいいですか?」とよく聞かれます。情報量や取引量が多い米ドルとユー口がいいでしょう。豪ドルやNZドルは金利が高いので人気ですが、日本ではそれらの国の経済ニュースは少ないためビギナーには向かないからです。

また「外貨投資ならFXでは?」と思う読者もいるかもしれませんが、為替手数料がMMFより更に安いのは魅力ですが、レバレッジを高くすると投機性も高まるので、そのリスクを忘れないでください。あと、取引業者の中には真っ当じやない業者もあるので、見極めも必要です。トータルで評価すると私は外貨MMFがお勧めです。

— posted by mamezo at 05:14 pm